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伝えるべきことは伝えたはずなのに、どうも手応えを感じない決算書説明。
特に、数少ない黒字の優良顧問先には、何としてでも満足してもらいたいという思いも強いのではないでしょうか?そこで、優良顧問先の社長様が思わず納得してしまう、決算書説明の流れについてご説明します。
お客様の黒字化率67.2%(日本全国では33.6%※H27年度 国税庁「会社標本調査」より)の古田土会計において、実際に採用している流れですので、ぜひ参考にしていただければと思います。
なお、より俯瞰した形で決算書説明の全体像が知りたい方は、「会計事務所がおさえておくべき 黒字会社の決算書の説明」をご覧ください。
まず大切なことは、自分が話したいことではなく、お客様である社長様が求めていることから話すということです。
実際に、会計事務所の先生が行う決算書や数字の説明が分かりにくく、クレームや解約に発展してしまうという話をよく聞きます。会計事務所白書2017によれば、顧問先の税理士・公認会計士との契約を解約に至った理由は、「コミュニケーション」による問題が46.7%とダントツの1位です。
言い換えれば、それだけコミュニケーションがとれるかどうかを重視している社長様が多いということです。
参考:会計事務所白書2017 P.17 契約の解約に至った理由(https://www.accnt.jp/report/2017g.pdf)
やりがちな失敗例としては、社長様が先に知りたい内容を飛ばして、いきなり自分が重要だと思っている話をし始めてしまうというケースです。さらに、丁寧に説明をしようとしすぎるあまり、専門用語を多用してしまうのもクレームをいただく原因となりえます。
では、重要なことは話さなくてよいのかというと、そうではありません。あくまでも、初めに相手の興味があるところから話すという順番が大切です。次のステップとして、徐々に重要な話をしていきましょう。
社長様が興味のある話で心を掴めたら、徐々に重要な話へと展開していきます。
初めに知りたい内容を伝えることで、いきなり重要な結論を提示するよりも格段に話が通じやすくなります。具体的には、「利益・納税額・財務状況」を「過去・現在・未来」の順番を意識して話していくことが重要です。
ここからは、各ステップにおいてどのような話をしていけばよいのか、具体的に説明していきます。
初めにお伝えすることは、「利益、納税額」といった項目です。したがって、PL(損益計算書)を用いて端的に結果をお伝えしていきましょう。
社長様は「結局、今期は儲かっているのかいないのか」という点がまず気になります。そのため、冒頭に「利益、納税額」をお伝えするのがポイントです。
次にお伝えするのは、現在の財務状況です。これは、BS(貸借対照表)を用いて行います。
BSは普段あまり見ていないという社長様も多くいますが、興味があるPLの話からの流れであれば、比較的興味を持って話を聞いてくださいます。現状を見直し、どこを改善するべきか・どこが良かったかを一緒に確認していきましょう。
ただし、BSはPLに比べると理解しづらいと感じる社長様は多いので、話しすぎないように注意が必要です。
最後に、会社の未来の話をします。
社長様としても、過去の話である決算書の話をいくらされても、「じゃあ、うちはどうすればよいのですか?」と迷ってしまいます。
そのため、社長様がどのような未来を目指していきたいのかを確認し、理想の未来を実現するために必要な数字を導き出すことで、専門家としての会計事務所に対する信頼感が格段に上がります。
私たち会計人の仕事は、社長様が目指す理想の会社像の達成に向けて、数字的根拠を元に支援をしていくことです。
黒字会社に決算書の説明をする際に、会計事務所が意識するべき説明の流れは以下の通りです。
あくまでも、自分が話したいことではなく、相手が求めていることを話すという前提を意識して、話をしていくことをお勧めします。
初めのうちは上手くいかなくても、徐々にコツを掴めるようになりますので、根気強く取り組んでいただければ、幸いです。
なお、黒字会社の社長様が納得する決算書の説明ができる資料として、「社長の成績表(銀行格付版)」を無料プレゼントしております。
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